インドが国内でのバッテリー製造促進で約2700億円のインセンティブ提供へ

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インドの内閣は現地時間5月12日、高エネルギーストレージを持つバッテリーの国内生産を促進するためにインセンティブを提供するという重工業省の案を承認した。これはさまざまな電子製品に関して世界第2位のインターネットマーケットである同国が他国にさほど頼らないようにし、貿易赤字を縮小するためのインド政府の最新の取り組みだ。

インド政府の「National Programme on Advanced Chemistry Cell (ACC) Battery Storage(高度化学電池、ACC、バッテリーストレージに関する国家プログラム)」と命名された24億6000万ドル(約2700億円)の新プランは輸入量を抑制することが目的だと重工業・公営企業省の大臣Prakash Javadekar(プラカシュ・ジャベードッカー)氏は記者会見で述べた。

「インドにおけるACCのあらゆる需要は現在、輸入によって賄われています。高度化学電池(ACC)バッテリーストレージに関する国家プログラムは輸入依存を減らします」と同省は声明で述べた

インド政府は透明性のある競争入札を実施して今後5年にわたってインセンティブを支払い、容量50GWhのACCと容量5GWhの「ニッチ」なACCの製造を目指すと述べた。

インセンティブを与えられる企業はインド国内に製造施設を設置し、高エネルギーでセンシティブなサイクルを達成するためにR&Dを行い、さらにはACCバッテリーストレージ製造プロジェクトに約61億ドル(約6690億円)投資し、インドでバッテリーストレージ向けの需要創造を促進することが求められる、と同省は述べた。

この取り組みはまた「石油輸入の費用を抑制し、クリーンエネルギークレデンシャルを獲得することにもつながります。そして電気車両を動かすのに加え、国内消費向けにクリーンエネルギーも生み出します」とFICCIエネルギーストレージ委員会の委員長でパナソニック・インドのCEOであるManish Sharma(マニシュ・シャルマ)氏は声明で述べた。

「ACCの製造は大気汚染を大幅に抑制すると証明されている電気自動車の需要を促進します。インドは野心的な再生可能エネルギーアジェンダを追求していて、ACCプログラムはインドの温室効果ガス排出を減らすのに大きく貢献するものとなり、これは気候変動に取り組むというインドのコミットメントと一致します」と重工業省は説明した。

5月12日の発表は、インド政府がここ数四半期に承認した同様のインセンティブに続くものだ。2月にインド政府は国内でのラップトップ、タブレット、PC製造と輸出を増強する10億ドル(約1100億円)の計画を承認した。2020年10月にはスマホメーカーに、インド国内で製造されたプロダクトの販売に関して向こう5年で4〜6%のインセンティブを提示した。2021年初めにロイターは、インド国内にチップ製造ユニットを設置する企業に10億ドル超の現金によるインセンティブ提供を政府が検討している、と報じた。

パンデミックで経済が大打撃を受けているインドはここ数年、関税と特典を組み合わせて、雇用創出につながるインドでの製造を企業に促そうと試みてきた。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:インドバッテリー

画像クレジット:Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Nariko Mizoguchi