TikTokがイタリア当局の全ユーザー年齢確認命令を受け50万超のアカウントを削除

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2021年初めにイタリア国内の全ユーザーの年齢確認と13歳以下のユーザーのアクセスをブロックするよう、イタリアのデータ保護監視当局から命じられていたビデオ共有ソーシャルネットワークのTikTok(ティックトック)は、同国で50万超のアカウントを削除した。

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当局によると、2月9日から4月21日の間に、イタリアのユーザー1250万人超が13歳以上であることを確認するよう求められた。

オンラインの年齢認証は難しい問題であり、削除されたアカウントのいくつが間違いなく13歳以下の人のものだったのかは明らかではない。当局は現地時間5月12日、TikTokが16歳以下である「可能性が高かった」ユーザー50万人超のアカウントを削除したと述べた。うち約40万人が13歳以下だと認め、14万人は当局によるとアプリに搭載された「モデレーションと報告ツールの組み合わせ」を通じて削除対象だと判断された。

TikTokは未成年ユーザーを検知してブロックする能力を強化するために、一連の追加の方策を取ることに同意していた。その方策とは、おそらく子どもが同サービスを使っているときを特定するのに役立つAIツールの開発だ。

コメントを求めたところ、TikTokは「13歳以上のユーザーのみがTikTokを使用できることを確実なものにするための追加の方策」を試験していると認める声明をTechCrunchに送ってきた。

欧州における子どもの安全性の責任者Alexandra Evans(アレクサンドラ・エヴァンズ)氏の声明は以下のとおりだ。

TikTokの最優先事項はユーザー、特に若いユーザーのプライバシーと安全を守ることです。Garante(個人情報保護庁)への継続的な協力に続き、当社は13歳以上のユーザーのみがTikTokを使うことができることを確かなものにするための追加の方策を試験します。

当社はすでに、TikTok上で若いユーザーの安全を促進するための業界最先端の措置を取っています。16歳以下のユーザーのアカウントをデフォルトでプライベートに設定する、親がFamily Pairingを通じて自分のアカウントをティーンエイジャーのアカウントにリンクさせることができるようにする、といったものです。安全性に関してはこれで終わりということはなく、当社は引き続き規則、プロセス、システムを評価して改善し、外部専門家に意見を求めます。

イタリアのデータ保護当局は2021年1月に緊急介入を行った。TikTokに全ユーザーの年齢を再確認し、年齢を認証できなかったユーザーをブロックするよう命じた。こうした措置は、パレルモのおおよそ10歳の少女がTikTokで「失神チャレンジ」に参加した後に窒息死したとの地元報道を受けてのものだった。

TikTokが同意した強化策の1つは、すばやく未成年ユーザーを削除するというものだった。イタリアのデータ保護当局は、TikTokが13歳以下のものだと確認されたアカウントを48時間以内に削除することを約束した、と述べた。

また、TikTokが「13歳以下の子どもがTikTokを使用するリスクを最小限にする」ために人工知能の活用を含むソリューションを「研究・開発する」ことも約束したと、当局は話した。

TikTokはプラットフォームの安全な使用についての啓発、そして12歳以下にプラットフォームが適していないというメッセージを未成年の子どもに届くような言葉遣いやフォーマットで発信するために、アプリ内で、そしてイタリアのラジオや新聞を通じて広告キャンペーンを立ち上げることにも同意した。

そしてTikTokは、未成年者がTikTokを使うことがないようにする最善策の特定で当局に協力するために、各種の実験的な対策の効果について当局と情報を共有することにも同意した。

当局は引き続きTikTokが約束を守るか監視すると述べた。

個人情報保護庁が措置を取る前から、TikTokの年齢認証チェックは子どもが驚くほど簡単に回避できると広く批判されていた。年齢制限を回避してサービスにアクセスするために13歳以上だと思わせる嘘の生年月日を入力すればいいだけだった。

データ保護当局が2020年開始した、TikTokの子どものデータの管理や処理についての広範な調査はまだ継続中だ。

数カ月にわたる調査を経て、当局は2020年12月にTikTokに対する手続きを開始したと発表した。その際、TikTokは子どものデータ処理に関して厳しい要件を定めているEUデータ保護規則を遵守していなかったと確信している、と述べていた。

2021年1月に個人情報保護庁は、似たような懸念が欧州の他国や米国の当局によって提起されていることを強調し、子どものTikTok使用のリスクについての懸念を調査するためのEUタスクフォースの設置を欧州データ保護会議に求めた。

2月には欧州の消費者権利の機関であるBEUCも、子どものデータの扱いに関するものを含め、TikTokに対する一連の苦情を提出した。

3月にTikTokはコンテンツモデレーションをサポートする外部専門家を欧州で招く計画を発表し、外部専門家がTikTokのコンテンツ、セキュリティ、プライバシー規則についての情報を得ることができる「透明性」センターを欧州に設置すると明らかにした。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:TikTokイタリア子どもデータ保護SNS

画像クレジット:Lionel Bonaventure / Getty Images

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(文:Natasha Lomas、翻訳:Nariko Mizoguchi