PayPalがネット販売商品の返品作業を扱うHappy Returnsを買収

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PayPal(ペイパル)は米国時間5月13日、返品ソリューションプロバイダーのHappy Returns(ハッピーリターンズ)を買収すると発表した。Happy Returnsはオンライン買い物客に、不要な購入商品を箱詰めして自分で送ることなく小売店に返品する簡単な方法を提供している。同社は現在、米国で2600カ所超のドロップオフ返品場所のネットワークを展開している。返品場所は全州の1200超の町にある。

Happy Returnsはまた、同社の返品ソフトウェアと返品ロジスティックサービスを使っている数百ものブランドと提携している。PayPal傘下企業として、オンライン小売業者や買い物客に引き続き返品サービスを提供すると話している。

2015年に創業され、サンタモニカを拠点とするHappy Returnsのバリュープロポジションはオンライン小売業者のために返品プロセスの業務やコストを引き受けることだった。オンライン買い物客は店頭で買うときのようにアイテムをじっくり見定めることができないため、オンライン販売の返品率は高く、特にアパレルにおいてはそうだ。Happy Returnsによると、オンラインで購入されたアイテムは店舗で購入されたものの3〜4倍返品される。

一方、今日の小売業者はAmazonやWalmartのような大手と競争しなければならない。AmazonはWhole Foodsの店舗を、Walmartは自社店舗を活用して顧客が簡単に返品できるようにしている。事実、Amazonに返品デスクあるいは店舗内ロッカーシステムを提供しているサービスの利用実態を受け、Kohl’sStein Martといった小売も自社店舗で買い物客にAmazon返品受付を提供してライバルを受け入れることにつながった。

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Happy Returnsのソリューションはソフトウェアとサービス、ロジスティックの組み合わせだ。これにより小売業者は自前の店舗で、運送業者によって、そしてHappy Returnsの「Return Bar」を通じて返品を管理できる。Return BarはPaper Source、Sur La Table、Cost Plus World Marketといった実在の小売店舗に設置されている。このサービスはEverlane、Rothy’s、Parachute Homeなどオンライン販売専門のブランドによって利用されてきた。

Happy ReturnsはこれまでもPayPalと緊密に連携をとってきた、と指摘する。注目すべきは、2019年に実施されたHappy Returnsの1100万ドル(約12億円)の投資ラウンドの一環としてPayPalが戦略的投資を行なったことだ。

買収取引完了後もHappy ReturnsはPayPalのプラットフォームの内外で小売業者、買い物客の両方に引き続きサービスを提供すると話す。Happy Returnsの共同創業者、David Sobie(デイビッド・ソビー)氏とMark Geller(マーク・ゲラー)氏、そして従業員120人超はPayPalに移り、同社の店舗消費者・デジタルコマース担当SVPのFrank Keller(フランク・ケラー)氏がチームを統括する。

PayPalは買収取引条件を明らかにしていない。これまでにHappy Returnsは計2500万ドル(約27億円)を調達した。

「当社にとって信じられないほどエキサイティングなマイルストーンです。チーム全体の懸命な取り組みと献身なしには成し得ませんでした」とHappy Returnsウェブサイト上の発表文に書かれている。「当社のチームが達成したものを誇りに思い、そして粘り強さとクリエイティビティ、共感をもって毎日仕事に臨んだ従業員に感謝しています。PayPalの組織の一部としての次章を楽しみにしています」。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:PayPalHappy Returnseコマース買収返品

画像クレジット:Happy Returns

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi