EVサブスクリプションのCanooを米証券取引委員会が捜査中

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ロサンゼルス拠点の電気自動車スタートアップで、2021年NASDAQで株式市場にデビューしたCanoo(カヌー)が、現在、米証券取引委員会(SEC)の捜査を受けている。特別買収目的会社のHennessy Capital Acquisition Corp.(ヘネシー・キャピタル・アクイジション・コーポレーション)との合併からわずか数カ月後のことだ。

捜査範囲は広く、HennessyのIPOとCanooとの合併、会社の運用状態、ビジネスモデル、収益、収益戦略、顧客契約、利益、その他の関連事項に加え、最近の同社幹部の離脱にも及んでいることが米国時間5月17日の四半期決算報告でわかった。Canooは4月29日に捜査のことを知った。Canooの株価は、第1四半期決算発表後の時間外取引で3%以上下落した。

「SECは当社に対し、この捜査は誰かが法を犯したと結論を下したわけでも、特定の人物、組織、あるいは証券に否定的見解を持っているという意味でもないと伝えました。当社は要求された情報を提供し、SECの捜査に全面協力する意向です」とCanooは規制当局への提出書類で語った。同社はこの捜査や現在直面している他の裁判が同社のビジネスに重要な影響をあたえるとは考えていないと付け加えた。

SECの捜査は、一連の幹部離脱、ビジネスモデルの根幹に関わる変更、自動車会社との重要な提携の中止、株主が提起した少なくとも1件の訴訟などを受けたものだ。そして一連の出来事はすべて、2021年になってから起きたものだ。

Canooは2017年に、Faraday Future(ファラデー・フューチャー)の元幹部Stefan Krause(ステファン・クラウゼ)氏とUlrich Kranz(ウルリッチ・クランツ)氏によってEvelozcity(イーベロシティ)として設立された。2019年にCanooへと再ブランドした同社は、その数カ月後に初の自動車をデビューさせた。この最初のクルマは、サブスクリプションのみで提供するというCanooの計画とともに投資家や企業、メディアの注目を集めた。2020年、Hyundai(ヒュンダイ)はEVの共同開発でCanooとの提携を発表したが、2021年初め、Canooがビジネスモデルを変更し、他の自動車メーカーに技術サービスを提供しないと決定したことで、契約は空中分解した。Canooの会長で現CEOのTony Aquila(トニー・アキーラ)氏が3月の投資家会見で明らかにした。

Canooは数々の幹部離脱を経験しており、共同ファウンダーでCEOのクランツ氏、法務顧問のAndrew Wolstan(アンドリュー・ウォルスタン)氏、CFOのPaul Balciunas(ポール・バルシウナス)氏、およびパワートレイン開発責任者を失った。初代CEOのクラウゼ氏は2019年8月に辞任している。2021年4月、Canooは株主が提起した2件の集団訴訟の被告に指名された。

数々の幹部離脱とビジネス転換の中、会社は研究開発費の増加と無収入にも関わらず、四半期損失をなんとか縮小した。5月17日に同社は、第1四半期の純損失1520万ドル(約16億6000万円)、1株当り7セントを報告、前年同期は3090万ドル(約33億7000万円)、1株当り37セントだった。同社は四半期末の所有現金および現金同等物が6億4190万ドル(約699億2000万円)だったことも報告した。

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カテゴリー:モビリティ
タグ:Canoo米証券取引委員会(SEC)電気自動車サブスクリプション

画像クレジット:Canoo

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Nob Takahashi / facebook