産直プラットフォームのSecai Marcheが楽天ベンチャーズなどから1.5億円のシード資金を獲得

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農家やレストランなどのフードビジネスは、同じ問題、つまり分断化されたサプライチェーンという問題に取り組んでいる。Secai Marche(セカイマルシェ)は、農業の物流を合理化し、フルフィルメントのコスト効率を高め、フードビジネス事業者がさまざまな農家の製品を1つの注文にまとめられるようにしたいと考えている。本社は日本にあり、マレーシアで事業を展開し、シンガポール、タイ、インドネシアへの進出を計画している。今週、レストラン、ホテル、その他の飲食ビジネスに販売する農家向けのB2B物流プラットフォームを構築するため、Rakuten Ventures(楽天ベンチャーズ)とBeyond Next VenturesからプレシリーズAで1億5000万円(約140万ドル)の調達を発表した。

このラウンドで、Secai Marcheの調達合計は約300万ドル(約3億3000万円)になった。資金は、倉庫のネットワークやコールドチェーンロジスティクスなどのフルフィルメントインフラを拡張し、エンジニアリングチームと販売およびマーケティングのためにより多くの人材を雇用するために使う。

Secai Marcheは2018年に杉山亜美氏と早川周作氏が創業し、現在130の農家と300以上の飲食店にサービスを提供している。同社を立ち上げる前、杉山氏はマレーシアでレストランやカフェを経営するなど、東南アジアで4年間働いた。その間、同氏は日本から緑茶の輸入を始め、マレーシアの顧客に直接販売しようとした。しかし、同氏はサプライチェーンの非効率性が需要に応えるのを難しくするだけでなく、あらゆる種類の原材料の品質確保の妨げになることにも気づいた。

一方、早川氏は日本で農場を運営し、農家が一貫した品質を維持する一助とするため、天候と作物の成長を予測する農業管理システムに取り組んでいた。

杉山氏・早川氏のいずれもコンサルティング会社のデロイトに入り、より効率的なサプライチェーンを構築し、日本の農業をシンガポールの飲食ビジネスへ輸出する方法を調べた。菅義偉首相の政権が実施した政策は、日本の農業輸出を2020年の9223億円(約85億ドル)から2025年までに2兆円(約185億ドル)、2030年には5兆円(約461億ドル)に増やすことを目指している

Secai Marcheの目標は、農家が国内や海外の外食産業に作物を簡単に販売できるようにすることだ。

「日本の農家だけでなく、東南アジアのすべての農家が現在のサプライチェーンに関して同じ問題を抱えていることがわかった」と杉山氏はTechCrunchに語った。「そこで私たちはデロイトを離れ、日本の農家だけでなく、すべてのアジア諸国の農家をつなぐために独自の事業を始めました」

Secai Marcheの物流管理技術が、他の卸売プラットフォームとの違いとなっている。早川氏によると、AIベースのアルゴリズムを使用して、消費動向、季節の商品、農家のお勧めに基づき需要を予測する。同社は独自の倉庫ネットワークを運営しているが、ほとんどの場合、フルフィルメントをサードパーティーの物流業者に依存している。プラットフォームが注文に対し最も効率的な輸送方法を割り当てる。

これにより、飲食ビジネスは農家からの注文を統合できるため、資金を使わずにさまざまな場所からより小さな単位で注文できる。Secai Marcheの商品の約30%は他の国に出荷され、残りは国内で販売されている。

Secai Marcheは顧客基盤を拡大したい農家に働きかけている。現在、製品の約30%は日本の農家から、50%はマレーシアから、残りは他のASEAN諸国からだ。杉山氏と早川氏によると、新型コロナウイルスのパンデミックが同社の拡張計画に影響を与えた。当初シンガポールへの入国を計画していたためだ。出張して、農家と会うことができなくなったため、減速しなければならなかったという。

一方、多くの農家は、Instagram(インスタグラム)やFacebook(フェイスブック)などのソーシャルメディアを介して消費者に直接販売を開始し、フルフィルメント、物流、再梱包、品質管理の支援を求めてSecai Marcheにアプローチしている。

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画像クレジットNatthawat / Getty Images

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(文:Catherine Shu、翻訳:Nariko Mizoguchi