台北のコンピュータービジョンeYs3DがシリーズAで7.7億円獲得、日本の丸文も投資

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コンピュータービジョン技術のための、エンド・ツー・エンドのソフト・ハードウェアシステムのファブレスデザインハウスeYs3D Microelectronicsが、シリーズAで700万ドル(約7億7000万円)を調達した。参加者には、ARM IoT Capital、WI Harper、丸文が含まれる。いずれも戦略投資家だ。

台湾の台北に拠点を置くeYs3Dは2016年、ファブレスICおよびシステムインパッケージ(SiP)の設計会社であるEtronからスピンアウトした。eYs3Dは、新しい資金により、新市場で組み込みチップビジネスを構築する。集積回路、3Dセンサー、カメラモジュール、AIベースのソフトウェアなどの同社のテクノロジーは、ロボット工学、タッチレスコントロール、自動運転車、スマートリテールなど幅広く応用できる。eYs3Dの製品は、Facebook Oculus RiftS、Valve Indexバーチャルリアリティヘッドセット、Techman Robotsで使用されている。

マイクロプロセッサー企業であるArmは、eYs3Dのチップを自社のCPUとNPUに統合する予定だ。台北、北京、サンフランシスコにオフィスを構えるクロスボーダーの投資会社であるWI Harperは、eYs3Dに産業パートナーの国際ネットワークへのアクセスを提供する。半導体などの電子部品を販売する丸文株式会社は、eYs3Dの新たな流通チャネルを開拓する。

Arm IoT Capitalの会長であるPeter Hsieh(ピーター・シエ)氏は声明で「将来、強化されたコンピュータービジョンサポートがArmのAIアーキテクチャーとその展開において重要な役割を果たします。eYs3Dの革新的な3Dコンピュータービジョンの機能が市場に大きなメリットをもたらします。eYs3Dと提携し、AIに対応しやすいビジョンプロセッサーを生み出す機会に投資できることをうれしく思います」と述べた。

新しい資金は、eYs3Dの製品開発拡大と、一連の3Dコンピュータービジョンモジュールの立ち上げにも向けられる。また、新しいビジネスパートナーと協力して同社のプラットフォームを拡張し、より多くの人材を採用するためにも使われる。

eYs3Dの最高戦略責任者であるJames Wang(ジェームス・ワン)氏はTechCrunchに「世界的なチップ不足と台湾の干ばつによる当社の事業計画や生産計画への影響は大きくありません。集積回路製造サービスに関してEtronと協業しているからです」と語った。

「Etron Technologyは台湾のファウンドリーセクターの主要な顧客の1つであり、さまざまなファウンドリーと強い関係を持っているため、eYs3Dは顧客向けの製品を必要なときに受け取ることができます」とワン氏はいう。「一方、eYs3Dは主要な顧客と緊密に連携して、生産パイプラインのジャストインタイムのサプライチェーンの計画を立てています」。

同社のシステムは、シリコンの設計とアルゴリズムを組み合わせ、熱、3D、ニューラルネットワークの認識など、さまざまなセンサーから集まる情報を管理する。その技術は、Visual SLAM(vSLAM)、物体の深度認識、ジェスチャーによるコマンドをサポートする。

ワン氏によると、eYs3Dは集積回路設計からすぐに使用できる製品までエンド・ツー・エンドのサービスを提供でき、クライアントと緊密に連携して彼らが必要なものを探り当てる。例えば障害物の回避と人間の追跡機能のために、自律型ロボット会社にチップソリューションを提供した。

「彼らの専門はロボットモーター制御と機械であるため、3Dセンシングや物と人の認識のための設計モジュールに関してより完全なソリューションが必要でした。検証用のミドルウェアアルゴリズムサンプルとともに、当社の3D深度カメラソリューションとSDKの1つを提供しました」と、ワン氏は語る。「顧客は当社の設計パッケージを採用し、3D深度カメラソリューションをシームレスに統合して、概念実証を短期間で実現しました。次に、ロボットを商品化する前にカメラの設計をロボット本体に合うように改造する作業を支援しました」。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:台湾eYs3Dコンピュータービジョン資金調達

画像クレジット:eys3d

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(文:Catherine Shu、翻訳:Nariko Mizoguchi