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わずか2cmの宇宙ごみを位相配列レーダーで検知し衛星との衝突をモニターするLeoLabs

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低軌道は混雑している。破片やゴミだけでなく、衛星もある。衛星の数は打ち上げ費用の低下とともに急速に増えつつある。これは衛星プロバイダーにとって時として問題となる。価値あるスペースクラフトが他の衛星や軌道上にごまんとある物体と衝突するリスクを負う。

破片追跡はこれまでほとんど、わずかな軍や政府の機関によって行われていたが、完全に網羅していない。LeoLabs(レオラブス)は2016年の創業以来、同社がいう軌道物体追跡における「データ不足」を埋めることを目指してきた。そしていま、同社はInsight PartnersとVelvet Sea VenturesがリードしたシリーズBラウンドで6500万ドル(約71億7000万円)を調達し、オペレーションを拡大しようとしている。この最新ラウンドでLeoLabsの累計調達額は1億ドル(約110億円)を超えた。

LeoLabsは観測地域を飛ぶあらゆる物体を追跡して観測するために地上ベースのフェーズドアレイレーダー(位相配列レーダー)を使っている。レーダーはアラスカとテキサスに1基ずつ、ニュージーランドとコスタリカに2基ずつ配備している。LeoLabsの追跡システムの大きな優位点は検知できる物体のサイズだ。同社は2cm程度のものをとらえることができるが、これに対し従来の検知システムでは10cm程度だ。

検知可能なサイズの違いは大きい。大きさ10cm以上の物体は軌道上に約1万7000個超あるが、2cm以上のものになるとその数は25万個に跳ね上がる。衝突する可能性は高く、2cmというのは小さいように思えるかもしれないが、そうした小さなものでも軌道速度で動くことで壊滅的な被害をもたらすことができる。LeoLabsの顧客はサブスクサービスでこうした情報にアクセスでき、衝突のリスクは自動的に警告される。

「何が起きているのか、あまり情報はありません」とLeoLabsのCEOで共同創業者のDan Ceperley(ダン・チェパリー)氏はTechCrunchに語った。「ですので、当社は多くのデータを生み出すためにグローバルのレーダーネットワークを展開し、ソフトウェアインフラでそのデータを有用なものにしています」。

LeoLabsは週に3つから5つの大きな物体を含む近距離接近を目にしている、とチェパリー氏は話す。それらは注目に値する。というのも、衝突は何千もの小さな断片物、つまりはさらなる宇宙ごみを生み出す可能性があるからだ。さらに小な物体を追跡すると、衝突のリスクは20倍以上高まる。幸いなことに、多くの衛星は衝突を回避したり軌道を維持したりするためにアクティベートできる電動スラスターを搭載している。事前告知があれば企業は予想される衝突の数日前に操作できる。

新たに調達した資金でLeoLabsは世界中に設置するレーダーサイトの数を増やし、ソフトウェア・アズ・ア・サービス事業を拡大する、とチェパリー氏は語る。LeoLabsはすでに軌道を完全にカバーしているが、レーダーを増やすことで物体を追跡する周波数を広げることができると同氏は説明した。LeoLabsはまた、ソフトウェアとデータサイエンスのチームの規模(すでに社内では最大)を拡大し、米国外にもオフィスを置き、新しいプロダクトとサービスを加える計画だ。

「一生に1度という革命が宇宙産業で起きています。新たな投資が衛星打ち上げや衛星の製造、そして衛星運用の費用を抑制したため、多くの衛星が低軌道に向かっています」とチェパリー氏は話した。「これらを実際にすべて追跡する新世代のサービスが必要とされています。ですので我々は新しい時代のために次世代の追跡サービスとマッピングサービスを構築しています」。

カテゴリー:宇宙
タグ:宇宙ごみ人工衛星LeoLabs資金調達

画像クレジット:LeoLabs

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Nariko Mizoguchi