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住宅建築の技能をビデオで学べるプラットフォーム「Copeland」

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職業専門学校は目新しいものではない。しかしCopeland(コープランド)という新しいスタートアップは、配管や塗装、家具製作などについての教育を、業界のプロや専門性を持つ教育者が登場する高品質の事前収録されたオンライン授業で提供することで大きな事業を構築できると考えている。

建設関係のMasterClassと感じたら、それは偶然ではない。CopelandはMasterClass(企業価値はいまや25億ドル[約2740億円]と報じられている)に最初に小切手を切った有名な投資家Michael Dearing(マイケル・ディアリング)氏のアイデアで、技能などが十分に生かされていない米国人を、十分な働き手を確保できない住宅建築業者と結びつけることにチャンスを見出した。一方、Copelandの共同創業者でCEOのGabe Jewell(ゲイブ・ジュウェル)氏は創業前、クリエイティブディレクターとしてMasterClassで約4年間過ごした。

コンテンツに料金を課しているCopelandは、職業専門学校に加えて建築や解体に関する数限りないハウツービデオを無料で閲覧できるYouTubeビデオとも競合している。それでもベイエリアで設立されたばかりの6人の会社であるCopelandはこれまでに9つの異なるコンテンツを制作した。同社の見通しに胸躍らせている投資家もいる。実際、ディアリング氏による初期の投資に加え、同社はシードラウンドでDefy.vcとCollaborative Fundから500万ドル(約5億5000万円)を調達し、累計調達額は700万ドル(約7億7000万円)となった。

米国時間6月3日午後に筆者はCopelandが何をしようとしているのか、住宅所有者や野心的な技能職の人がターゲット顧客なのかどうか、ジュウェル氏に話を聞いた。Copelandはある教育者にちなんだ名称だ。ジュウェル氏との会話は以下の通り。

TC:技能職の人や建築・建設分野で働く意欲がある人を教育しようとしています。この分野は労働力が不足し、ノウハウを持っている人を必要としています。あなたの顧客がトレーニングを受けたことを雇用主が認められるよう、証明書を付与する計画ですか。

GJ:適正証明あるいは、アセスメントをしっかりパスした場合の修了証明書を検討しています。ライセンスの方はというと、(一括請負建設業者の)ライセンスは地域で発行されるため複雑です。誰かの家を燃やしてダメにしてしまわないよう、認可された電気工事業者である必要がありますが、通常そのライセンス取得には4年かかります。ですので当社は現在、一般的な教育とサポートに注力しています。

TC:好奇心からお聞きしたいのですが、1カ所で多くの人に対応するプラットフォームであることを考えたとき、どうやってユーザーをテストするのですか。

GJ:建設の数学をテストすることが考えられます。角度や面積などをどう計算するのかを知っていることを確認するアセスメントを通じて行います。他のテストは一般的な知識についてとなるかもしれません。オンラインテストではあなたがすばらしい家具を作ることを確かめることはできませんが、他にもテストの方法は簡単に考えられます。

TC:MasterClassはセレブやそれぞれの分野のスターに頼っています。話題となるために、DIYタイプの番組からセレブ的な建築業者や技能職の人を先生として引っ張ってきますか。

GJ:それについても協議しています。やっていることをシェアするプロの建築業者による健全なオンラインコミュニティがあり、彼らは当社を温かく迎えてくれました。当社にとって最も重要なことはインストラクションの質を本当に高くすることです。

TC:私は昨日、煉瓦の壁をどのように解体するかについてのビデオを観ました。それで、ふと思ったのですが、Copelandのプラットフォームに住宅所有者向けのコンテンツは登場するのでしょうか。

GJ:DIY初挑戦という人にもコンテンツを提供するつもりです。例えばデッキ作りは雇用につながるスキルで、プロの作り方として学べるものを教えることができます。と同時に、もしあなたが自分のデッキを作ることを真剣に考えているなら、教え方を知っているプロ以外の誰から学ぶのでしょうか。

当社はまた、そうしたオーディエンスが集える方法を考えています。そこで壁を解体する方法を学ぶことができるかもしれませんが、信頼できるリソースとしてチェックできるプロの改造業者を見つけるためにCopelandを利用することもできます。

TC:プログラミングの各ピースをつくるのにどれくらいの時間がかかるのですか。

GJ:コースを合体させるのに数カ月かかります。各コースは大体が1〜2時間ですが、今後はもっと幅が出てくるでしょう。

TC:建築業者や、現在追い詰められている商業不動産デベロッパーとの提携はありますか。

GJ:住宅建築業者との提携を確立しているところです。いくつか進行中で、さらにコンテンツを制作してライブラリーに追加するとともに、そうした面を成長させることについてワクワクしています。

TC:コンテンツを制作するなかでサブスクも視野に入れていますか。

GJ:はい。現在は1コースあたり75ドル(約8200円)で、無期限にアクセスできます。また企業は人数分や回数で購入することもできます。ライブラリーを拡大するにつれ、価格体系はよりフレキシブルになるでしょう。

TC:どのようなタイプのコンテンツが今後登場しますか。

GJ:現在、大工仕事や家具製作、設計図読みのような実践的な技能をともなう住宅建築にフォーカスしていますが、配管や塗装、そして契約やリスク管理など一般的な請負業者のスキルなどを加えることでコンテンツを引き続き拡大していきます。当社はまた、現場とオフィスの中間のスキルを主に扱う、大学の教授による商業建築管理のライブラリーも制作しています。経験のある職人でリーダーシップスキルを学ぶ必要があったり、小売から建設の分野に移ってきた、あるいはオフィスの収容能力に取り組んでいどうやって結論を導き出すかを学ぶ必要がある、という人向けです。

カテゴリー:EdTech
タグ:Copelandオンライン学習住宅建築

画像クレジット:Copeland

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(文:Connie Loizos、翻訳:Nariko Mizoguchi