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AIで「適材適所」人材活用を実現するEightfold AIがソフトバンク主導で約241億円調達、評価額約2298億円に

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深層学習(DL)と人工知能(AI)を利用して、企業が人材を見つけ、採用し、維持することを支援するスタートアップのEightfold AI(エイトフォールドAI)は、成長を加速させるために、新たなラウンドで2億2000万ドル(約240億8000万円)を調達したと米国時間6月10日に発表した。

ソフトバンク・ビジョン・ファンド2(SVF2)が、設立して5年になる同スタートアップの今回のシリーズEラウンドを主導した。評価額は前回2020年10月に行われたシリーズEの10億ドル(約1094億円)から、現在は倍の21億ドル(約2298億円)になっていると、Eightfold AIの創業者でCEOのAshutosh Garg(アシュトシュ・ガーグ)氏はTechCrunchのインタビューに対し述べた。

既存の投資家であるGeneral Catalyst、Capital One Ventures、Foundation Capital、IVP、Lightspeed Venture Partnersもこの新ラウンドに参加し、同社の現在までの総調達額は4億1000万ドル(約449億円)を超えた。

マウンテンビューに拠点を置くこのスタートアップは、クライアントに人材獲得プラットフォームを提供し、適切な候補者を特定したり、何千もの履歴書を取り込んでフィルタリングする人材評価を支援している。Eightfold AIのミッションの1つは、企業の採用活動におけるバイアスをなくすことであり、そのために評価の際には候補者の個人情報をマスクする。

「候補者が仕事を探す代わりに、履歴書をアップロードすると、システムがその候補者に最も適した仕事をリアルタイムで教えてくれます」とガーグ氏は説明する。「これにより、応募者の脱落率を減らすことができます。そして、クライアントはより多くの応募を得るとともに、より多様な応募者を検討することができるのです」。

世界100カ国以上に顧客を持ち、15の言語に対応している同社は、雇用主が社内にEightfoldプラットフォームを導入し、従業員が組織内で昇進やより向いている職種を見つけられるように支援するのにも役立つ。

IBMのリサーチ部門で人々の行動パターンを理解するための特許を申請したり、Google(グーグル)でユーザーのパーソナライゼーション機能に取り組んだ経験を持つガーグ氏は「これにより、(顧客)企業の社内流動性はほぼ2倍になりました」と語る。

採用活動は依然として世界的に大きな問題であり、未開拓の機会でもある。ガーグ氏は、この問題を解決するには、膨大なデータを整理する専門知識と適切な人材が必要だという。Eightfoldは、企業の営業、顧客管理、人事などの社内データとともに、特許サイトや出版物などの公開データも含め、さまざまな場所から収集したデータを分析する。

「人事とグローバル人材を変革することで、価値にしたら何兆ドル(何百兆円)もの人間の潜在能力を引き出すことができます。ソフトバンクは当社の大胆なビジョンを共有しており、パートナーとして迎えられることをうれしく思います」と同氏は述べた。

米インディアナ州では、失業保険を申請している人々が履歴書を作成し、すぐに仕事の機会を見つけられるようなパートナーシップをEightfoldと維持している。また、米国の退役軍人を対象としたプログラムも提供しており、彼らが自分のスキルに合った仕事を見つけられるよう支援している、とガーグ氏は語った。

ソフトバンク・インベストメント・アドバイザーズのシニアマネージングパートナーであり、LinkedInに6年近く勤務した経験を持つDeep Nishar(ディープ・ニシャー)氏は次のように述べている。「AIと機械学習を活用したEightfoldのプラットフォームは、多様なグローバル人材の採用、保持、成長を含む人材ライフサイクル全体を管理するための単一のソリューションを世界規模の企業に提供します。アシュトシュ(・ガーグCEO)をはじめとするEightfoldのチームとパートナーシップを組み、企業の人材管理や人々のキャリア形成の方法を変革するという彼らの目標をサポートできることをうれしく思います」。

Eightfoldはこの新たな資本を、事業拡大を加速し、より多くのデータサイエンティストやエンジニアを雇用するために投入するとのこと。

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カテゴリー:HRテック
タグ:Eightfold AI深層学習人工知能資金調達ソフトバンク・ビジョン・ファンド

画像クレジット:Eightfold

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(文:Manish Singh、翻訳:Aya Nakazato)