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米FDAが脳血管内手術で利用されるステントを応用した脳コンピューター接続デバイス「Stentrode」の臨床試験を許可

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米食品医薬品局が脳梗塞の治療などに利用されるステントを応用した脳コンピューター接続デバイス「Stentrode」の臨床試験を許可

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米食品医薬品局(FDA)が、埋込型の脳コンピューターインターフェース(BCI)の臨床試験に許可を出しました。

この脳コンピューターインターフェース”Stentrode”を開発するSynchron社は、今年後半にもニューヨークにあるマウントサイナイ病院で6人の被験者を対象として、早期実現可能性を確かめる試験をに開始する予定です。なお、Synchronは「重度の麻痺を持つ患者に対する安全性と有効性」を評価するとのこと。

脳コンピューターインターフェースというワードを見れば、Engadget読者の方々ならあのイーロン・マスクが設立したNeuralinkはどうしたと思うかもしれません。

Neuralinkは2020年に脳埋込デバイスLinkを発表し、今年春にはそれを埋め込んだサルがゲームをプレイする様子を動画で公開するなど、技術開発が着々と進んでいることをアピールしていました。

しかしBCIのような人体に作用する器具を米国で販売するには、FDAに対して機能と安全性を示し、認可を得なければなりません。米国で先に臨床試験にたどり着いたのはNeuralinkではなくSynchronでした。

Synchronはオーストラリアにおいては、米国に先駆けてStentrodeの臨床試験をすでに始めています。こちらでは4人の患者にこのデバイスをインプラントしており、「脳の運動野から電極を通じてデータを転送し、デジタル機器を制御する」ことができるのを確認しています。

そしてJournal of NeuroInterventional Surgery誌への報告によると、被験者のうち2人はStentrodeの機能を通じた体外への脳インパルスの伝達によって頭で考えるだけでコンピューターを操作し、テキストメッセージを送ったり、オンラインバンキングやネット通販で買い物をしたり、仕事関連のタスクをこなしたりできるようになったとのこと。

ちなみに、Stentrodeのインプラントには約2時間かかる手術をする必要があります。この手術は低侵襲ながら、デバイスを首にある血管に挿し入れ、そこから脳内にまで移動させると言う手順が必要です(脳動脈瘤の治療など脳血管内手術に用いられている網目状のチューブ「ステント」を応用しており、頭蓋骨を開く開頭手術に対して患者の肉体的な負担が比較的小さい)。

Synchronは、3~5年でStentrodeが医療現場で広く利用できるようになるだろうと述べています。

米食品医薬品局が脳梗塞の治療などに利用されるステントを応用した脳コンピューター接続デバイス「Stentrode」の臨床試験を許可

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(Source:SynchronEngadget日本版より転載)

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カテゴリー:ヘルステック
タグ:医療 / 治療(用語)Stentrode(製品)Synchron(企業)Neuralink(企業)脳(用語)BCI / 脳コンピューターインターフェイス(用語)米食品医薬品局 / FDA(組織)