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日本の宇宙スタートアップAstroscaleが宇宙で軌道上デブリをつかまえて放すデモに成功

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米国時間8月25日、Astroscaleは現在軌道上にある同社の宇宙掃除のデモ用衛星が、磁石を使ったシステムでクライアントの宇宙船をつかまえて放す作業に成功し、今後の前進に向けて重要な一歩を刻んだ。

2021年3月に打ち上げられたELSA-d(End-of-Life Services by Astroscale-demonstration)ミッションは、同社の軌道上のデブリ除去技術を検証することを目的としている。デモを行なうための装備等一式はカザフスタンからソユーズロケットで打ち上げられ、宇宙ゴミを除去する「サービサー」と、かんじんの宇宙ゴミを模した「クライアントという2つの宇宙船が含まれている。

関連記事:東京の宇宙スタートアップAstroscaleが軌道上デブリ除去衛星「ELSA-d」を打ち上げ

同社の説明によると「宇宙ゴミ除去と一般的な軌道上サービスにおける大きな課題は、クライアントのオブジェクトをドッキングしたりつかまえることです。今回のテストデモでは、故障した衛星などのクライアントをドッキングするELSA-dの能力の実証に成功しました」。

本日のデモンストレーションでは、Astroscaleの将来の製品の見本でもあるサービサーが、他の宇宙船を磁力でつかまえて放すことに成功した。

しかしELSA-dのデモのミッションはこれで終わりではない。Astroscaleがそれを完全な成功と呼べるためには、同じつかまえて放す課題をさらに3回クリアする必要がある。さらにその次には、サービサーは相当な距離から、クライアントを安全に放して再び捕捉する必要がある。その後、Astroscaleは同じ放してつかまえる過程を試みるが、今度はクライアントの衛星が、コントロール不能で転がり落ちていく宇宙のオブジェクトをシミュレートする。そして、同社が「診断とクライアント捜索」と呼ぶ最後の捕捉デモでは、サービサーがクライアントを至近距離で点検していったん離れ、また近づいてつかまえる。

画像クレジット:Astroscale

軌道上のデブリという問題に取り組んでいる企業は数社あるが、デブリ除去のデモミッションを打ち上げたのは同社が初めてだ。NASAによると現在、国防総省のグローバル宇宙監視センサーは2万7000ほどの軌道上デブリを追跡している。宇宙船の打ち上げと関連の費用が下がり続けているため、宇宙ゴミの量は今後増え続ける一方だろう。

以下の動画では、ミッションのオペレーションチームがテストのデモを説明している。

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画像クレジット:Astroscale

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Hiroshi Iwatani)