TikTok親会社のByteDanceがVRハードウェアスタートアップPicoを買収

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TikTok(ティクトック)親会社のByteDance(バイトダンス)が、可能な分野でFacebook(フェイスブック)を出し抜くことを模索しているようだ。TikTokは世界で最もダウンロードされたソーシャルメディアプリという地位を獲得したが、ByteDanceは今、Pico(ピコ)というVR(仮想現実)ヘッドセットメーカーを買収し、Facebookの挑戦を追随している。

最初にBloomberg(ブルームバーグ)が報じたこの買収についてByteDanceは米国時間8月30日に認めたが、買収価格については明らかにしなかった。Picoは3月の3700万ドル(約41億円)のシリーズBなど、ベンチャーファンディングで中国企業から6200万ドル(約68億円)を調達した。OculusのようにPicoはVRデバイスのためのハードウェアとソフトウェアの両方を手がけている。そしてOculusと違ってPicoの存在感は中国では大きい。PicoはOculusやHTCほどの認知度はないかもしれないが、トップのVRハードウェアメーカーであり、中国の消費者と西欧の法人顧客に販売している。

ByteDance傘下となることで、世界最大のVRブランドの2つが今、ソーシャルメディア企業内に存在している。皮肉にも、ここ数年筆者が話を聞いてきたPicoの北米顧客の多くは、Facebookのデータと広告頼みのビジネスモデルに辟易し、Oculusもやがてその一部になるのではとの懸念から、少なくとも部分的にOculusハードウェアの代わりにPicoのヘッドセットを選んできた。

VRマーケットがしょっぱなから低調であることは誰もが知っているところだが、Facebookはテクノロジーの道を切り開き、従来の投資家の多くが関心を示さなかったエコシステムに近年大金を注いできた。

買収取引条件は明らかではなく(筆者は詮索している)、これがVRにとっての復活のときなのか、あるいは契約市場の兆しなのかは判断しかねる。最も可能性がありそうなのは、ByteDanceが消費者VRブランドの構築に真に関心を持っており、Facebookの失敗から学び、エコシステムへのFacebookの貢献を利用しながら同社の歩みをたどることだ。ByteDanceが中国の消費者マーケットに完全にフォーカスするのか、あるいは同時に米国の法人顧客もゆるく追求するのかは、同社が今後対応しなければならない大きな問題だ。

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画像クレジット:Pico

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(文:Lucas Matney、翻訳:Nariko Mizoguchi