米Yahooが新しいカレンダーアプリ「Day」を開発、Sunriseの共同創業者をデザインに起用

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オンラインカレンダーやカレンダーアプリといえば「Googleカレンダー」や「Outlook」などのサービスが、世界中に数億人のユーザーを抱え、圧倒的なシェアを誇る。だが、この分野に新たな企業が参入しようとしている。TechCrunchは、Yahoo(ヤフー)が新しいスタンドアロンのカレンダーアプリ「Day」を開発していることを確認した。情報筋によると、同社はJeremy Le Van(ジェレミー・ル・バン)氏をデザインに起用した。同氏はカレンダーアプリ「Sunrise」を共同で立ち上げ、最終的にMicrosoft(マイクロソフト)に1億ドル(約110億円)以上で売却している。MicrosoftはSunriseを自社の大人気カレンダープラットフォーム「Outlook」のバックボーンに据える目的だった。

多くの人がSunriseの終幕を嘆いたが、今回、いわばSunrise 2.0を手に入れるチャンスが巡ってきたと言えそうだ。

(免責事項:YahooとTechCrunchを所有している会社は同じ)。

「我々は消費者により良いサービスを提供するためのさまざまな方法を模索しており、それにはモバイルファーストの時間管理、カレンダー、イベントに関する新しいアイデアも含まれています」とYahooの広報担当者はTechCrunchの質問に答えた。

このサービスは現在、招待者限定のクローズドアルファ版で、本格的なサービス開始に向けて準備を進めている(サイト上でサインアップすることもできる)。

カレンダーは、仕事でもレジャーでも、多くの人が日々の生活を送るための基盤となっている。そして間違いなく、私たちの活動やその計画がデジタルプラットフォームに移行すればするほど、カレンダーもより強力なものになるだろう。

つまり、プラットフォームにとって、カレンダーの機能やアプリをより大きなサービスの一部として提供することは、ユーザーをより広いプラットフォームに引き留める良い方法であり、プラットフォームがユーザーの行動についてより多くの知識を得る方法でもある。例えば、Googleのカレンダーは、Googleが提供する生産性向上や情報提供のためのサービス群と非常に密接に、そして多くの場合自動的に統合されており、ユーザーを引き留めるための1つの手段となっている。

また、この分野で何かを推し進めることに興味を持っているのはYahooだけではない。Facebook(フェイスブック)が2018年にRedkix(レッドキックス)を買収したのは、Workplaceにカレンダーなどの生産性向上ツールを増やすためだと言われている。結局、Workplaceはサードパーティが提供する既存のサービスと統合したため、独自のスタンドアローンのカレンダーアプリを持っていない。Facebook自身も消費者向けメインアプリの中に独立したカレンダー機能を持っていない。しかし、人々はFacebookの中にあるものを使ってさまざまなプランを立てているため(Facebookの「Events」だけでなく、Instagram、WhatsApp、Messengerなど)、この分野もいずれ進出が可能だと思われる。

実際、Yahoo自身も、Yahooメールでアクセスできる簡素なカレンダーウィジェットをすでに提供している。それがどの程度普及しているのかはわからない。というのも、最近では、メールと他のほとんどのカレンダーアプリとの統合が非常に簡単になっているからだ。

問題は、Dayがどのようにして差別化を図り、どのようにして競争に勝つのかということだ。

Google、Microsoft、あるいはYahoo自身でさえ、カレンダー機能を幅広い生産性スイートに統合している。対照的に、TechCrunchが理解しているところでは、YahooがDayでとっているアプローチは異なる。

このアプリはメールチームのメンバーによって開発されたが、オペレーション上は「スタートアップのように」扱われており、独立して開発するためのライセンスが与えられていると聞いている。また、Yahoo傘下での特別なブランディングもなく、Yahooとの統合も一切ない。多くのカレンダーアプリとは異なり、分離独立させておく計画だ。かつてのSunriseがそうだった。アプリストアに存在し、ユーザーが利用する他の電子メールやその他のツールと統合できるものにすることを目指している。そのうちに、いまだに約2億人のユーザーを持つ「Mail」を利用して、Dayの販売を支援する取り組みも行われるかもしれない。

今回の動きは、検索、メール、動画、広告などの分野でGoogleに事実上負けているYahooが、適切なアプローチをとれば、プレイヤーが多いこの市場でまだ革新の余地があると考えていることを裏づけている。メッセージングのように、他の分野でそれを実現しようとして失敗した経験があるにもかかわらずだ。

しかし、TechCrunchがCalendly(約3300億円規模のスタートアップで、会議のスケジュールしなければならない人々にとってのビッグヒットになった)についての最近の記事で述べたように、カレンダーアプリは別の理由で難しいものになっている。カレンダーは決して目的地ではなく「いつ」「どのように」「誰と」行くかを記録する場所にすぎない。その基本的な機能をもっと高める方法はないものだろうか。

Yahooは、そのような方法があると信じているようだし、人々はそのようなアプリを使いたいと思うだろう。

画像クレジット:day.co

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(文:Ingrid Lunden、翻訳:Nariko Mizoguchi