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批判を受けてInstagramのCEOが10〜12歳向けバージョンの開発を「凍結」と発表

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Instagram(インスタグラム)のトップが、13歳以下を対象とするバージョンの計画を「一時停止」することを発表した。ソーシャルメディアサービスはティーンエイジャー女子に不安や精神面での健康問題を引き起こすことをFacebook(フェイスブック)傘下の同社が認識していたことを示す内部資料を明るみに出した、ウォールストリートジャーナル(WSJ)の批判的な報道を受けての対応だ。

InstagramのCEOであるAdam Mosseri(アダム・モセリ)氏は米国時間9月27日、TwitterのスレッドでWSJの報道に言及した。しかし、少女たちのメンタルヘルスへのInstagramの影響について、極めてネガティブな暴露へのパニック反応とは正反対に、意図的かつ思慮深い対応として「一時停止」してやり直すことを模索することで、調査報道の影響を軽く扱おうとしている。

WSJは2019年からの内部調査スライドを入手し、その中でInstagramの親会社Facebookは「10代少女の3人に1人の身体像問題を悪化させている」と認識していた。

「当社は『インスタグラム・キッズ』と呼ばれるトゥイーン向けのInstagramを構築するプロジェクトを一時停止しています」とモセリ氏は9月27日に一連のツイートに書いた。

「このエクスペリエンスは決して子どものためのものではありませんでした。我々はトゥイーン(10〜12歳)むけのエクスペリエンスをデザインしていました。そして今日展開されているInstagramと同じものにはならないはずでした。親がトゥイーンのアカウントを承認し、子どもが誰をフォローするか、誰が子どもをフォローするか、誰が子どもにメッセージを送るか、使用時間などを監視します。しかしプロジェクトは、それがどのようなものになるのかが見えてくる前に漏れました。人々は最悪のケースを恐れました。その時点で答えは持ち合わせていませんでした。最近のWSJの報道はより大きな懸念を引き起こしました。この件にもう少し時間をかける必要があるのは明らかです」

インスタグラム・キッズとよく呼ばれる、トゥイーンのためのInstagramを構築するというプロジェクトを一時停止し、ティーンエイジャー向けの選択制ペアレンタルコントロールを構築することを発表します。詳細はこちらhttps://t.co/fWwkK5yu6R

ーアダム・モセリ 😷 (@mosseri) 2021年9月27日27

「もう少し時間をかける」のが「中止」の婉曲表現なら、モセリ氏の結論はFacebookにこの計画を中止するよう何カ月も促してきた、多くの子ども保護グループや関係者に歓迎されるだろう。

例えば米国44州・準州の司法長官らは2021年5月にFacebookに13歳以下向けのInstagramの計画を破棄することを求める書簡を送った。

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しかしながら9月初めにTechCrunchが報じたように、モセリ氏は以前、アプリがティーンエイジャーに及ぼすネガティブな影響の懸念について「極めて少ない」と退け、軽視することを模索した。

13歳以下の子どもが代わりのアプリを見つけて使用することはなおさら悪いものになるかもしれないとも述べたが、その前に「批判家はこれを、プロジェクトが悪いアイデアだったと譲歩したととらえるでしょう。それは違います」とモセリ氏はプロジェクトを棚上げすると発表したツイートのスレッドで続けた。モセリ氏、落ち着いて欲しい。

Instagramトゥイーン(モセリ氏がそう表現している)を一時停止するという大きなニュースに加えて、 Instagramは「ティーンエイジャー向けの選択制ペアレンタルコントロール」というものを構築中であることも明らかにしている。

記事執筆時点で、この取り組みについてのInstagramのブログ投稿へのリンクは機能しておらず、詳細はまったくない。しかしこの動きは、WSJが報じた内部資料によると、ティーンエイジャー女子の32%が Instagramで身体像が悪くなったと回答していることが明らかになったことにInstagramがプレッシャーを感じていることを示している。

WSJの報道ではまた、この調査への参加者で自殺を考えたことのある人は、英国のティーンエイジャーで13%、米国のティーンエイジャーで6%で、自殺への関心を直接Instagramと結びつけていた。

「ティーンエイジャーは、不安や気分の落ち込みの増加をInstagramのせいにしています」と別の内部資料のスライドにはある。「この反応は全グループで自発的かつ一貫したものでした」。

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(文:Natasha Lomas、翻訳:Nariko Mizoguchi