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バーチャルアシスタントが慢性疾患に関する質問に答える仏Wefight、約13.2億円調達

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Wefightはフランスのスタートアップ企業で、慢性疾患に苦しむ人々を支援するために10種類以上のアプリを開発している。基本的なチャットボットのインターフェースを使って、人々は自分の病気について質問し、答えを得ることができる。

同スタートアップはこのたび、Digital Health VenturesとImpact Partners、そして既存の投資家であるInvestir&+とBADGEのビジネスエンジェルから1160万ドル(1000万ユーロ、約13億2000万円)の資金調達を実施した。

Wefightは、慢性疾患ごとに異なるアプリを開発した。それらはすべて、Vikという同じバーチャルアシスタントをベースにしている。現在、うつ病、喘息、複数のタイプのがんなどに関するアプリが10数種類ある。

Vikは基本的に、患者とWefightのコンテンツとの間のインターフェースとして機能する。自然言語処理技術から、Wefightが新しいアプリを作るために活用するフレームワークまで、すべて自社で開発している。

患者が質問をするたびに、このサービスは質問の意味を理解しようとし、知識データベースから関連する情報を見つけ出す。

そして、コンテンツを中継して患者に提供する。コンテンツはプロの薬剤師によって書かれており、できるだけ情報を提供し、中立的な立場であることを心がけている。これにより、必ずしも次の診察日を待たずに、自分が持っている質問のリストを見ていくことができる。

共同設立者兼CEOのBenoit Brouard(ブノワ・ブルワール)氏はこう語った。「Vikは、ケア経路の誰かを置き換えるものではありません。ギャップを埋めるためにあるのです」。

ギャップがあるのは確かなようだ。これまでに、40万人以上の人がこのサービスを利用している。Vikは500万件の回答を配信しているという。Wefightでは今、70人のスタッフが働いている。Wefightは、患者団体とつながることで、新しいユーザーを見つけようとしている。

ビジネスモデルとしては、製薬会社と協力して新しいアプリに資金を提供している。治療法を商業的に成功させるためには、患者が自分の患っている慢性疾患を特定できるようにする必要がある。そして、Vikはトップオブファネルのコンテンツプロバイダーとしての役割を担っている。

「当社は、臨床的惰性(Clinical Inertia)を減らします。臨床ラボが『Vik Asthma』への融資を決定した場合、そのラボは私たちが作成するコンテンツに影響を与えることはありません」とブルワール氏はいう。「そうしたラボ(製薬会社)は、喘息に苦しむ患者さんに呼吸器科医の診察を受けてもらいたいと思っているのです」。

そうすれば、特定の薬を購入する可能性のある患者の数が増える。製薬会社にとっては複雑な販売戦略だが、Vikのような方法は、患者の生活の質を向上させる可能性がある。

10月25日の資金調達により、同社はベルリンに新しいオフィスを構え、他の国への進出を計画している。Wefightは、新しい市場でアプリを発売するたびに、現地の医療従事者を雇用し、現地の患者団体と関係を作る。長いプロセスだが、そうやってWefightは世界中の患者に正しい情報を提供することができるのだ。

画像クレジット:Wefight

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(文:Romain Dillet、翻訳:Aya Nakazato)