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Auroraが元ピクサーのベテラン技術者たちを招聘、自動運転技術シミュレーターの効果を高めるため

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来週、NASDAQに上場を予定している自動運転車技術のスタートアップ企業であるAurora(オーロラ)は、自動運転システムのテストやトレーニングに使用するコンピューターシミュレーションツールをより現実世界に近いものにするために、Pixar(ピクサー)のベテランチームを起用することになった。

これまでステルスで活動してきた3人組のコンピュータグラフィック映像スタートアップColrspace(カラースペース)がAuroraの知覚技術チームに参加する。Auroraは、ColrspaceのIP(知的財産)、具体的にはCGIと機械学習を組み合わせた技術も得ることになる。Colrspaceの3人、Michael Fu(マイケル・フー)氏、Allen Hemberger(アレン・ヘンベルガー)氏、Alex Harvill(アレックス・ハーヴィル)氏は、写真や画像から3Dのオブジェクトやマテリアルを再構築する技術を開発した。この技術はシミュレーションをより「現実的」にすることができるため、Auroraをはじめとする自動運転走行車の開発者たちは、テストの効果が高まると主張している(下の動画はColrspaceの作品のサンプル。TechCrunchがMP4をGIFに変換した)。

フー氏、ヘンベルガー氏、ハーヴィル氏は、Auroraの知覚技術チームに加わるが、このチームには元PixarのソフトウェアエンジニアだったMagnus Wrenninge(マグナス・レニンゲ)氏が設立したシミュレーションスタートアップである7D Labs(7Dラブズ)の人々がすでに参加している。Auroraは2019年に7D Labsを買収した。

Auroraをはじめ、Argo AI(アルゴAI)、Cruise(クルーズ)、Waymo(ウェイモ)といったその競合他社は、閉鎖されたコースや公道で現実世界におけるテストを定期的に行っているものの、コンピューター・シミュレーションは、彼らの自動運転車技術をテスト、トレーニング、検証するための不可欠なツールであると考えられている。シミュレーションは、自動運転システムがさまざまなシナリオをテストしたり、現実世界で起こったことを再現するために役立つ。そして最終的にはソフトウェアを訓練し、評価することで、現実世界での安全性を確保することにつながる。

大手の自動運転車開発企業では、毎日数千回から何百万回ものシミュレーションを行うことも珍しくない。例えば、Auroraのシミュレーターは、5万台以上のトラックを連続して走らせるのに相当すると推定されている。この「Virtual Testing Suite(バーチャル・テスティング・スイート)」と呼ばれるAuroraのコンピューターシミュレーターは、公道を走る車両に搭載される前にエラーを早期発見するために、多様な走行条件に加えて、一般的なシナリオと異常なシナリオ(エッジケース)を実行する。公道を走行中に取得したデータもこのシミュレーターにフィードバックされる。

2021年、Auroraはシミュレーションプログラムの規模拡大に向けて、より多くの努力と資源を投入している。今月の発表によると、同社は2021年末までに90億マイル(約145億キロメートル)以上の走行距離に相当するシミュレーションを完了する見込みだが、そのうち60億マイル(約97億キロメートル)は2021年に入ってから現在までに記録したものだという。

画像クレジット:Aurora

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Hirokazu Kusakabe)