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Niantic「ハリー・ポッター:魔法同盟」が2022年1月末にサービス終了

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少年が活躍するNiantic(ナイアンティック)のARゲームが終わろうとしている。「ポケモンGO」を我々に届けた同社は、大ヒット作の「ポケモンGO」と同様の手法を用いた「ハリー・ポッター:魔法同盟」を2019年にリリースした。しかし人気の手法を利用し、それにARをプラスしたゲームが同じように成功するとは限らないという結果になった。

「ハリー・ポッター:魔法同盟」のプレイ停止は2022年1月31日で、2021年12月6日以降はすべてのアプリストアから削除される。アプリ内購入も12月6日以降はできないが、それまでにアプリ内で購入したゴールドなどは1月31日までゲーム内で使える。「法律で定められている場合を除いて」返金はできないと発表の中に書かれている(訳注:この日本語版記事制作時点で、日本語の発表には返金に関する記載がない)。

「ハリー・ポッター:魔法同盟」は最初のリリース以降、順調な数字を発表していたが、「ポケモンGO」と同レベルの成功に達していないのは最初から明らかだった。コロナ禍にもかかわらず「ポケモンGO」は2020年にそれまでで最高となる10億ドル(約1130億円)以上の収益を上げ、2021年は現時点でさらに前年を超える11億ドル(約1250億円)の収益となっている。

Nianticはブログの中で「永遠に続くゲームはありません。私たちはともに(ゴールを)達成し、2年間続いた物語はまもなく完結します」と述べている。

あいまいな筋書きがある程度の「ポケモンGO」よりも「ハリー・ポッター:魔法同盟」のほうがはるかに物語仕立てであることは確かだ。しかし2つのゲームにまつわる数字は「ハリー・ポッター:魔法同盟」が終了するもう1つの理由を語っている。

アプリ分析企業のSensor Towerによれば「ハリー・ポッター:魔法同盟」は2021年1月〜10月に世界で約73万9000回インストールされた。これは2020年の同期間で約170万回だったのと比べると57%の減少だ。同様にアプリ内購入の金額も2021年1月〜10月は前年同時期比で57%減っている。これまでに「ハリー・ポッター:魔法同盟」は推計で2030万回ダウンロードされ、3940万ドル(約44億8000万円)の収益があった。これに対して「ポケモンGO」は2021年1月〜10月に11億ドル(約1250億円)もの収益を上げている。

Nianticが任天堂とのコラボで開発した新ゲーム「ピクミン ブルーム」を10月下旬に発表したばかりのこのタイミングで「ハリー・ポッター:魔法同盟」の終了が発表された。NianticはユーザーがARで巨大ロボットを戦わせる「Transformers:Heavy Metal」も開発している。同社は米国時間11月2日のブログで、2022年に試験的に限定公開する予定のものも含めて9本のゲームとアプリを開発中であると記している。同社はTechCrunchに対し「ハリー・ポッター:魔法同盟」を担当していた従業員は他のプロジェクトに異動すると述べた。

NianticのCEOであるJohn Hanke(ジョン・ハンケ)氏は「ハリー・ポッター:魔法同盟」のリリースに際して2019年に実施したTechCrunchのインタビューで「ハリー・ポッター」に使用しているシステムは「ポケモンGO」と「Ingress」で開発したものだと述べていた。

その際にハンケ氏はTechCrunchに対し「我々が開発をするとき、特に「ポケモンGO」に関しては、他のゲームで再利用できるプラットフォームを構成するようなものを意図的に作りました。ソーシャルの機能はその好例です。ソーシャルの機能は『ポケモンGO』で使うために開発したものですが、他のゲームにも簡単に取り入れられるように作っています」と語った。

歩き回ってデジタルのオブジェクトを操作することは、ポケモンの世界では機能しているが他のプロダクトへのシームレスな応用はできないようだ。「ハリー・ポッター:魔法同盟」の終了は、おそらくそのことを明らかにしている。

画像クレジット:Niantic

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Kaori Koyama)