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メンタルヘルス分野のビジネスに科学と健全さをもたらすWave

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子どもたちは大丈夫ではない。Wave(ウェーブ)の創設者によると、Z世代の75%が心の健康に悩んでいるそうだ。はっきり言って、彼らのすべてが診断可能な精神疾患の基準を満たしているわけではないのだが、彼らは固い握手と「がんばれ、息子よ」という言葉以上のものを必要としているのだ。若年層が利用できるツールやテクニックを提供するために、包括性を第一に考えたアプローチをとるデジタルプラットフォームで、Waveが主に狙っているのはこの市場だ。

このアプリは、2022年初めに一般ユーザー向けのテスト版をリリースし、年内にはより多くの消費者に向けて幅広く展開していく予定だ。同社の創業者は、スタンフォード大学の精神医学教授であり、臨床心理士でもあるSarah Adler(サラ・アドラー)博士だ。彼女は、このアプリが何をするかを世界に向けて発信したいと考えているが、アプリが広く一般に公開されるまでは、少し慎重に行動している。アドラー博士は、ユーザー中心のデザインによってケアへのアクセスを向上させる革新的なデリバリーモデルの構築にキャリアを費やしてきた。彼女は、データに基づいたデジタルソリューションと、ヘルスコーチのような訓練された低コストの人的資源を組み合わせることが、特に、従来は話題に上らず見落とされていた人々(GSRMやBIPOCなど)に対して、質の高いケアを大規模に提供するための最良の方法であると考えている。

アドラー博士に、このアプリで提供できるエクササイズの例を聞いてみた。

「私たちが基本的に信じていることの1つは、不安やうつに対するエビデンスに基づいた治療法であるアクセプタンス・アンド・コミットメント・セラピー(ACT)に由来するものです。私たちは、人生において誤った決断をしたり、気分が良くない決断をしたりするのは、自分にとって何が大切なのかがはっきりしていないからだと考えています。価値観を明確にするエクササイズは、もしあなたにセラピストがいて、そのセラピストに1時間250ドル(約2万8000円)払う余裕があるなら、セラピストと一緒に行うことができるエクササイズです。しかし私たちは、もっと魅力的なエクササイズを考案しました。それは、ビデオゲームのような経験で、価値観を明確にするエクササイズを行い、最後には、私と一緒にセラピーを受けるのと同じように、脳内で神経化学的に喚起したい感情を呼び起こします」とアドラー博士は説明した。アドラー博士は「自分の価値観が明確になれば、どのように意思決定をすればよいかが見えてきます。自分の重要な価値観に沿った私がとりたい行動とは何か? 今夜は友達と飲み明かしたいか? 自分の長期的な目標や価値観を知ることで、自分の行動を調和させることができます。それが意思決定の助けになるのです」。

同社は、2021年の夏の終わりに200万ドル(約2億2975万円)のプレシードラウンドをクローズしたことを発表したばかりだ。このラウンドは、Hannah Grey VC(ハンナ・グレイVC)がリードし、K50 Ventures(K50ベンチャーズ)、Tribe Capital(トライブキャピタル)、Alumni Venture Group(アラムナイベンチャーグループ)、Verissimo Ventures(ベリッシモ・ベンチャーズ)、Conscience VC(コンサイスVC)、および厳選された戦略的エンジェルが参加した。

「科学的な裏づけがなく、包括的なユーザーエクスペリエンスに深く関わっておらず、再現性のある成果を示していないプロダクトを構築し、拡張するために、メンタルヘルス分野には、2020年だけで25億ドル(約2871億円)を超える莫大な資金が投入されています」アドラー博士は言った。「Waveでは、ダウンロード、サインアップ、パイロットなどのビジネス指標にただ関心があるだけではなく、従来はケアを受けることができなかった人々に測定可能な成果をもたらす、具体的な結果を目指しています」。

「私たちはソーシャルメディアと戦っているわけではありません。ソーシャルメディアと統合しようとしているのです。私たちは、ユーザーに対応し、関心を持ってもらうためには、ユーザーがいる場所で出会う必要があると考えています。これは特に携帯電話と完全に結びついているジェネレーションだとより重要です。私たちはこれをデジタルエコシステムと呼んでおり、このエコシステムでは、エビデンスに基づく最高のコンテンツと、最高のビデオゲーム技術を用いた没入型の体験を統合しています。ただ、私はトークンエコノミーの話をしているのではなくて、ビデオゲーム業界が学んだ、人々が学ばなければならないことに興味を持たせ続けるための方法を意味しています」とアドラー博士は説明した。「私たちは、没入感のある体験を作り、人々が何度も利用するように提供します。それが、最終的には、人々がよくなることにつながるのです」。

画像クレジット:Wave

原文へ

(文:Haje Jan Kamps、翻訳:Yuta Kaminishi)