新卒リクルートで、プロダクト責任者として事業経営に携わるまで

リクルート住まいカンパニー ネットビジネス統括本部にてプロデューサー(プロダクト責任者)として、事業経営を行う佐古龍さん。2016年に新卒入社後、R&Dや事業開発などを経て、入社4年目よりSUUMO(賃貸)のプロデューサーを担当。現在、佐古さんはどのような業務を行っていて、どのようなワークスタイルや仕事における信念を持っているのか。佐古さんの上司としてその成長と活躍を見守り続けてきた、ネットビジネス統括部長の秋山純さんとともにお話をお聞きしました。

佐古 龍 SUUMO(賃貸) プロデューサー 兼 賃貸プロダクトマネジメントグループ グループマネージャー
秋山 純 執行役員 兼 ネットビジネス統括本部長
※所属・役職は2020年3月時点のものです。

プロダクト責任者として事業経営を行うプロデューサーというポジション

―佐古さんのプロデューサーというポジションは、どのような裁量や責任を持っているのでしょうか。

佐古 リクルートでいうプロデューサーは、プロダクト責任者という立場で、事業経営を行うポジションです。

リクルートには、飲食や旅行、結婚など様々な領域がありますが、各事業・プロダクトにプロデューサーがいます*。住宅領域は、全体で1,041億円の売上規模があり、「賃貸」「新築マンション」「戸建・中古住宅」など事業の柱がいくつかあります。その中でも僕は賃貸事業のプロデューサーを担当しています。賃貸事業だけでも集客コストは数十億、開発コストも数億円以上あり、僕が統括しているプロダクトだけで、戦略、UI/UX、事業企画、エンジニア、マーケティングなどを担当する100名近くの規模の組織です。一定の事業規模の会社の経営を任されている責任の大きさを感じています。

プロデューサーというポジションは、プロダクト責任者として事業計画の策定を行い、経営ボードと合意して投資を獲得、そして事業計画の推進に責任を担う立場です。事業戦略において経営層からのトップダウンによる指示はほとんどなく、自ら描いた戦略を実行することができます。推進においては、各組織のマネージャーと会話しながら、組織設計から採用、人員配置、案件レビューまで戦略実行における様々な判断を行っています。

*プロデューサーの呼称および役割範囲は組織ごとに異なります。

―リクルートでプロデューサーになるには、どのようなスキルや経験が必要なのでしょうか。

秋山 リクルートのプロデューサーに求められる要件は、スキルとスタンスに分けて考えるとわかりやすいと思います。スキル面では、まずマーケットを見立てて戦略を構築するスキルや、スタッフを統率していくスキルが必要です。また、ネットやテクノロジーに関する知識も満遍なく身につけていないと、開発やUI/UXを担当する部隊に対してジャッジできなくなります。

スキルは後からでも付けられるので、より重要なのはスタンスだと思っています。まずは、自分の力で事業を創出して拡大させたいとか、自分が対峙しているマーケットを変えたいという「野心」を持っていることが大切です。次に必要なのが、「ラーニングアビリティ」です。1つの道を究めるだけでは、刻一刻と変化する社会で、常に進化を求める社会のニーズに対応できなくなると思います。ですので、常に好奇心を持ってどんどん新しい知識を自分のものにしなければなりません。それから、「胆力」も重要です。プロデューサーは事業に関するすべてを任されるので、いろんな責任を負うことになります。そういうことにも耐えられる力が必要なのです。

技術がわかる経営者としてテクノロジーで世の中に貢献

-佐古さんがリクルートを選んだ理由を教えてください。

佐古 学生時代はエンジニアやデータサイエンスの立場でスタートアップに携わるなど、技術的な関心が強かったです。ただ、就職するにあたってはエンジニア一本で行くというよりも、幅広く技術がわかる経営者になりたいと思い、テクノロジーを活用しながらビジネス経験も積めるポジションとしてリクルートのWeb総合コース(現・プロダクトグロースコース)を選びました。

リクルートを選んだ理由は、ひとつはITを活用して事業を拡大しているタイミングで、人が足りていなさそうだったこと。事業やサービスの数も多く、打席に対して技術に素養がある人が少なかったので、それは逆にスタートアップやテックカンパニーに行くよりも、技術に素養がある自分に活躍の場がありそうだと考えました。

二つ目は、各事業が高い売上/利益を作り出せていたことです。エンジニアとしてスタートアップに関わり色々な企業を見ていて、財務的に成功することの難しさを感じていました。いいプロダクトを作ることから、しっかり中長期で財務成長して、持続可能な社会的価値を作っていくまでには大きな壁があると。そんな中で、リクルートは各メディア事業の売上も数百億円が当たり前といった感じだったので、そういったビジネスグロースに必要な経営を学べると思いリクルートを選びました。

-住宅領域において、特にエキサイティングだと感じるのはどういったところでしょうか。

佐古 まず、住宅という領域は世の中のほとんどの人の生活にとって不可欠であるという点です。その分社会的な責任も大きいですが、何か課題を解決して新しい価値を生み出すことで、世の中に大きな貢献ができることが、魅力の一つだと思います。

もう一つは、テクノロジーの介在がまだまだ小さい領域であること。住宅領域にも近年、色々なサービスが台頭してきて便利になり始めていますが、まだ家探しの体験を大きく変えることはできていないと思っています。その課題に対しても、日本最大級の不動産サイトを運営する我々だからこそ、できる介在価値がまだまだあると思っています。

秋山 佐古が言うように、住宅領域で働く面白さは、デジタル化による圧倒的な進化の伸び代があることです。単純にとても大きなマーケットなので、アイデア次第で利益がちゃんとついてくる事業化のチャンスがあります。特に、リクルートは不動産会社などのクライアントとカスタマーの両方に対してしっかりとした接点を持っており、両者を取り持つためのデータやソリューション開発力もある。そういう意味でも、非常にやりがいのある領域だと思いますね。

そして、今なら誰もが打席に立てるチャンスがあるので、ビジネスマンとしての個人的な成長に繋げられる、いい機会が得られるステータスにあるのではないでしょうか。

住宅領域のサスティナビリティを高めるためのサービス開発

-リクルートにおける住宅領域や賃貸領域の事業の方向性については、どのように考えているのでしょうか。

佐古 日本国内において、多くの家探しをするカスタマー、クライアントにご利用いただいているサービスなので、まずその社会的責任をしっかりと果たすこと。その上で、家探しの体験を根本からより良くしていくことを目指したいと思っています。

具体的には、クライアントの業務部分をテクノロジーで支援していくことを目指していこうと思っています。不動産会社の方々は、内見のあとも、カスタマーへのメール対応、物件の写真撮影、申込や契約業務まで様々な業務を行われています。そういった業務の一部をテクノロジーにより支援することで、より不動産会社の方々にしかできない重要な仕事に集中できるようになる。そうすることで、カスタマーにとっての家探しの体験自体も、根本からより良いものになると思っています。

秋山 少子高齢化による人手不足が大きな社会課題になっている中、今後リクルートは不動産領域に限らず、飲食や美容、旅行、結婚、自動車などさまざまな事業領域において、クライアントのデジタル化を支援することで業務生産性や経営効率向上に寄与できるポテンシャルがあるのではないかと感じています。
例えば、リクルートが持っているデータやテクノロジーの力で、今クライアントが10の工数で行っている仕事を1にするようなソリューションを生み出し、アナログだった処理がデジタル化できれば、クライアントはもっとクリエイティブな仕事に時間が使えるようになるでしょう。そのことが、市場全体のサステナビリティを高め、社会課題の解決にも繋がっていくと思います

-リクルートはITやデータ活用でどのようなサービスを提供しようとしているのでしょうか。

佐古 僕が賃貸事業を担当する前に手がけたのは、国内/海外のスタートアップとの協業により、物件の内観をより詳しく見られる2つの機能をリリースしました。ひとつは、注文住宅や新築戸建住宅において、スタートアップの技術により内観を3D化し、オンラインで物件内を自由に歩き回れるような機能です。もうひとつは、新築マンションにおける未竣工の物件をCADデータなどから3DCG化し、まだ完成前の新築物件をWeb上や接客現場で閲覧できるサービスを構築しました。

家を購入するというライフイベントは大きな意思決定でありながら、とても大変な体験です。最終的なご成約までをフリクションレスにしていくために、購入の判断に必要となるより詳しい情報をWeb上で見ることができるサービスを考えました。

秋山 ITやデータ活用で業務効率化を支援するだけではなく、ユーザー側の体験に対してもソリューションを提供することで、不動産領域に限らず、さまざまな事業領域で市場全体のサステナビリティを高める価値を生み出そうと思っています。もちろんその前提として、セキュリティや個人情報保護にしっかりと対応できるよう全社的なガバナンス体制の強化やリスクレビューの徹底なども実施しています。ユーザーやクライアントの皆さんに安心してご利用いただけるプラットフォームを目指しています。

プロデューサーは、社会に新たな価値をもたらすことができる

-佐古さんはプロデューサーになる過程で、どのように成長してきたと感じていますか。

佐古 僕自身は入社時点では技術者寄りの思考でしたが、その強みを生かしつつ、徐々にビジネスサイドに視野が広がっていき、最終的に事業全体を見ることができるようになってきたと思います。

1年目は、R&Dチームで、プロダクトマネージャーをしていました。内製のエンジニアチームで、Webの新規技術やVR/ARといった新しい技術を、事業活用していくというミッションでした。
住宅領域における課題に対して、1年間で色々なサービスや機能をリリースしたのですが、なかなか十分なリターンが得られませんでした。本気で新規技術の事業活用を考えるなら、その仕組みをゼロから作り上げるより既存の技術を組み合わせた方が早く課題を解決できると思いました。
なので、そのことを秋山に直接伝えて、2年目からは、秋山の直下でスタートアップとの事業提携をする部署を新しく作り、アイデアを考えて、一人で国内外色々なスタートアップに会いにいき、事業開発案件を創出しました。

ただ実際に進めてみると難しいこともたくさんありました。事業提携自体の難しさもそうですし、大きな事業の戦略の中で挑戦的なプロジェクトを入れ込むことの影響範囲を考慮したり、収益性を考えたりとか色々な課題に直面しながら進めていきました。

1年半挑戦をする中で失敗することもありましたが、結果として、先ほどの物件内観情報をWeb上で見ることができるサービスなど、いくつかの案件を形にすることができました。
そういった挑戦と失敗の経験から、ビジネススキルを大きく広げていき、プロデューサーという事業を経営する立場に近づいていけたと思います。

-今後はどのようなことを目標にしていますか。

佐古 SUUMOの賃貸事業はとても多くの方々にご利用いただいているサービスなので、インフラ的な側面もあると思っています。なので、まずはその社会的な責任をしっかりと果たすこと。その上で、より良い家探しの体験に野心的に挑戦していきたいと思っています。

家探しをする多くのカスタマーと、多くの不動産会社をつないでいるサービスを提供する立場であればこそ、できる変革もあると思っています。リクルートならではの方法で、賃貸領域を大きく前進していきたいと思っています。

将来は日本の不動産テックを牽引する存在に

-秋山さんにとって、入社当時の佐古さんの印象を教えてください。

秋山 最初は佐古のことを新しいもの好きで勢いがある若者が入ってきたな、くらいの目線で見ていました。その見方が変わってきたのも、国内外の企業と事業提携を進めた頃からでした。提携を締結させるまでにはいろんな調整があり、普通の人なら心が折れるくらい厳しい交渉の場面もありました。

それを乗り越えたところを見て、ただ派手なことをやりたいとかではなく、自分で事業化するところまでを粘り強く、泥臭くやれるやつなんだな、ということが分かってきましたね。

その後、当時入社3年目で、リクルートの主要事業のうちの1つの責任者になりたいと言い出した時はぶっとびましたが、彼だったら任せても大丈夫だと確信していました。大きなことを口にしますが、ちゃんと地に足がついているところを見てきましたし。

-今後佐古さんに対して期待しているのは、どのようなことでしょうか。

秋山 普段から本人にも伝えていることなのですが、まずはプロデューサーとして「これは佐古がやったよね」と誰からも納得してもらえる大きな成果を上げて欲しいと思っています。現在既に、そうした大きな成果を残すべく新たな事業戦略を構築してくれていますので、今後それを実際に形にしていくことに全力を傾けてもらいたいです。そしてその先の未来には、リクルートだけでなく日本の不動産テックをも牽引する存在になってもらいたいと思っています。

リクルートで働くということ

-テクノロジーやITの技術やバックグラウンドを持っている若手に対して、メッセージをお願いします。

佐古 今の時代、年齢は関係ないのでアドバイスをする立場ではないと思いますが、別にリクルートに来る必要はないと思います。色々な選択肢があると思うので。
強いていうなら、今リクルートでは各産業において、SaaS事業を中心に従来のマッチングメディアを超えた様々なサービスを展開しています。なので、リクルートが事業展開している領域で、販売促進を超えた課題解決をしていきたいという野心がある方には魅力があるかもしれません。
また、起業してマネタイズに苦しんだことがある方にとっても、財務成長できている事業を学ぶという意味で得るものがあると思います。

秋山 やはり、せっかくデータサイエンスやエンジニアリングなどの高いスキルがあるならば、世の中のために使って欲しいと思います。そして、その力を存分に発揮したいと思うのなら、リクルートのように大きな影響力を持っている組織に入って、様々なアセットを思う存分利用することで成功確率を高める、という考えもあるのではないかと思います。
世の中には数多の企業があり、それぞれに面白さ・魅力があると思いますが、本気で社会を変えたいと思った時に、それを叶える相応の影響力を持っている企業への就職を考えるのもいいのではないでしょうか。

-ITスキルを持った人材がリクルートで働く魅力は、どこにあるのでしょうか。

佐古 裁量の大きさとボトムアップで挑戦できることです。社会的にも財務的にも影響が大きい事業の経営を、新卒4年目の若手に任せているというのは、珍しいのではないかと思います。
プロデューサーに至るまでも、意志を持って提案した挑戦に賭けてくれることは多々ありました。スタートアップとの事業提携においては、プロダクト価値を最大化できる提携先を探すために、海外に自由に調査しに行く予算を出してくれました。また、うまくはいきませんでしたが、住宅領域で海外進出の買収戦略を勝手に立てたときも、可能性に投資をしてくれ、本格的に戦略設計をすることができました。

秋山 通常の企業だと、自らプロジェクトを立ち上げて遂行できるようになるのは40歳からみたいなところもまだまだ少なくないと感じています。リクルートならば、佐古の活躍を見ても分かる通り、キャリアや年齢に関係なく誰でも自分が思ったことを起案できるカルチャーがあります。逆に、黙って人から言われたことをやるだけの人はあまり評価されません。

自ら仕掛けたことが失敗したとしても、それだけで責められることはありません。そもそも、具体的にこういう分野で新規事業を開拓したいとか、目的を達成させたいという強い意志を持っていることが重要で、その意志を持っている人間には「失敗は会社が受け止めるから、最後まで責任を持ってやってみなさい」と任せる文化がリクルートにはあります。僕には上司として、そうした挑戦を支援するだけでなく、「失敗のマネジメント」までをしっかり行うことが求められていると思っています。自分自身がそうしてもらったように、メンバーにはできるだけ多く打席に立たせてあげたいと思っていますし、リクルートはそういった働き方ができる会社です。

リクルート住まいカンパニーを始め、様々なサービスで進化を続けるリクルート社。
年齢やキャリアにとらわれず、やりきる決意がある人に、大きな環境と裁量をもたせるその社風は、
ただ働くということではなく、チャレンジすること、そして自分を活かすということに、しっかりと寄り添っているようだった。

リクルートでは、現在新卒採用、及びインターンシップ生の募集を行っています。
詳しくはキャリアサイトをご確認ください。
またリクルート住まいカンパニーでは中途採用も募集しています。
詳細は中途採用ホームページをご確認ください。

この記事はスポンサーとの企画によって制作された特集記事であり、編集部の意見が反映されたものではありません。